ツーファイブワン進行について。ジャズで良く聞くけど一体何者?

練習・レッスン

今回のテーマは『ツーファイブワン進行について。ジャズで良く聞くけど一体何者?』です。

「ジャズと言ったらツーファイブワン」

ジャズに関する色んなサイトや本を見ていると、こんな書かれ方をされていませんでしょうか?

私も記事の中で「ツーファイブワン進行は…」と当たり前のように使っていますが、ジャズを始めたばかりの頃はこの意味や有難さについて理解出来ませんでした。

しかしレッスンを重ねていくに連れて、その意味が分かってきます。何て便利なんだと…。

今すぐに詰め込んで理解しなくてもジャズは楽しめますが、少しでも概要を知っておくだけでも役に立つかと思いますので、参考にしてみて下さい。

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ジャズのスタンダード曲について考えてみる

ツーファイブワンについての説明の前に、一旦ジャズスタンダード曲について考えてみます。

何故スタンダードと呼ばれている曲が存在するのか?

一般的にスタンダードとされているのは以下のような曲です。

・Autumn Leaves
・Fly me to the moon
・Days of Wine and Roses
・Bye Bye Blackbird
・There Is No Greater Love

これらは特に初心者向きともされている曲で、ジャズプレイヤーにとっては避けては通れないとも言えるスタンダード曲です。

実はこれらの曲にはある共通点があります。
それは「ツーファイブワン進行が多い」と言う点です。

ツーファイブワン進行(IIm7→V7→I)とは?

ではツーファイブワン進行とは何かという事なのですが、これは様々な所で詳細な解説がされておりますので、目にされた方も多いかと思います

大体下記のような文言で書かれていたりして、私は当初「?」でした。

「ダイアトニック・コードの2番目のコードから5番目のコードに…」
「ドミナント(Ⅴ7)からトニック(Ⅰ△7)解決する事で…」

今では書いてある事を理解出来るのですが、ちょっと初学者には分かりずらい部分があるかと思いますので、もっと理論的な事を抜いて噛み砕いた表現をすると「ジャズで超出てくるお決まりのパターン進行」程度の認識でも良いのかなと思います。

鉄板のお決まりパターンが多く曲中で使われているから、スタンダードと呼ばれる一面もあると思います。

ツーファイブワン進行を理解するメリットは?

ツーファイブワン進行はお決まりパターンと言いましたが、その名の通りパターンとして認識してしまい、単純にそこへ覚えたフレーズ(ツーファイブフレーズと言うヤツです)を当てはめてしまえば曲が変わっても流用出来てしまうんです。

曲が変わっても使えるって、便利だと思いませんか?

ツーファイブワン進行を見つけ出し、フレーズを当てはめるという練習をする事はジャズの演奏においては楽で便利で良い事だらけなんですね(^^♪

ツーファイブワン進行を見つけたらどうすれば良いの?

じゃあ具体的にどうすれば良いのかです。

まずはツーファイブワン進行をまとめてみましたので、参考にしてみて下さい。
メジャーとマイナー両方あります。

次に2つの曲のツーファイブワン進行を例に取って説明してみますね。

Autumn Leaves

「Autumn Leaves」には下記のツーファイブワン進行があります。

「Cm7→F7→B♭△7」
「Am7♭5→D7→Gm」
※D7はD7(♭9)に置き換えてOK!

楽譜を見ると殆どツーファイブワンの繰り返しなんですよね。これで曲が出来ているようなものです。
そしてもう1曲「Fly Me to the Moon」の楽譜を見てみます。

Fly Me to the Moon

「Fly Me to the Moon」には下記のツーファイブワン進行があります。

「Dm7→G7→C△7」
「Bm7♭5→E7(♭9)→Am7」
「Dm7→G7」
「Em7→A7」
※IIm7→V7→IのⅠ
までいかないパターンもあり!

こちらも「Autumn Leaves」同様にツーファイブワン進行で構成されていますね。

もっと細かい事を言えば、1小節に2つのコードが存在する箇所がありますが、ここにもツーファイブワン進行が確認出来ます。分かりますでしょうか?

12小節目、16小節目、最後の32小節目がそれに当たります。
これらを含めると更に増えるますね(^-^;

フレーズ集を駆使してストックを増やす

このようにスタンダード曲には頻繁にツーファイブワン進行が使われる事がお分かりになったかと思います。

ですので「ツーファイブフレーズ集」のような本で様々なフレーズを練習してストックしていけば、後は〇が付いている箇所にフレーズを当て込んでいけばカッコイイソロが弾けるようになります。

慣れてきたら次のステップへ

当てはめて演奏する事に慣れてきたら、次のステップを踏んでレベルアップを図ると良いと思います。

それはストックしているフレーズを度数に分解してみる事です。

このフレーズはルート,短3度,完全5度…で成り立っている!

フレーズ集をそのまま暗記する方法も良いのですが、このように度数で認識しておくとキーが変わっても流用出来ます。

「Cm7-F7」だろうが「Gm7-C7」だろうが「Fm7-B♭7」だろうが…何でもイケてしまいます!

この段階に来ると練習も結構大変ですし、辛いと感じてしまう事もあるかと思います。

まずはフレーズを覚え、どんどんツーファイブ進行に当てはめるという練習をしてソロを弾く楽しさを実感してみて下さい!

まとめ

今回は『ツーファイブワン進行について。ジャズで良く聞くけど一体何者?』というテーマでお送りしてきました。

・ジャズ初心者はツーファイブワン進行の事を難しく考えず、「お決まりのパターン進行」程度の認識から取り組めば良い。
・必ず「IIm7→V7→I」という進行となるわけでは無く、「IIm7→V7」の形でも頻繁に登場する。

・一つのパターンに慣れてきたら、フレーズ集などを参考にストックを増やしていく。
・フレーズを度数として認識出来るようになると、全てのキーで対応出来るようになる。

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