今回のテーマは『初めてのジャズCDを入門者が探すなら!【知識ゼロからのジャズ入門】』です。
これまでに何冊か本のご紹介をさせて頂きましたが、いずれも楽譜や教本のような専門書が中心でした。
その為、ある程度楽器演奏が出来る方やジャズに慣れている方には有用だったかもしれませんが、これからジャズに触れてみようという方には難しい内容ばかりでした。
今回は肩肘張らずに楽しく読めるジャズの本をご紹介させて頂きたいと思います。
書籍情報
書籍名:知識ゼロからのジャズ入門
著者:林家正蔵
大きな書店や楽器店であれば、簡単に入手出来ると思います。
私は近所にあるデパート内の書店で購入しました。
どんな内容?
落語家の林家正蔵氏によるジャズアルバムの紹介をメインとした本です。
難しい音楽理論等の知識は全く不要ですから、安心して下さい!
基本的には有名なジャズプレイヤーと代表的なアルバムを取り上げて、イラストを交えながら分かりやすく解説がされています。
例えばお店のジャズコーナーに並ぶCD。
未だに私も知らないミュージシャンや聴いたことの無いアルバムが沢山あります。
入門者の方は「ジャズアルバムは何から聴けば良いのか?」と、躊躇してしまう所ですが、そのような迷いに対して本書は道を示してくれています。
曲が生まれた背景、録音された当時の状況、プレイヤーの演奏上のクセ等様々な観点でアルバムを聴くポイントが書かれており、更に筆者による好き嫌いまでもハッキリと!
アルバムの解説に加えてジャズプレイヤーの生い立ちも書かれているので、それが色々な背景を想像しながら曲を聴く助けにもなっています。
サックスからピアノ、ボーカルまで色々なパートのミュージシャンが54人紹介されていて、いずれも押さえておくべき超有名どころですので、入門者の方は素直にここから最初の一枚を選んでみるのが間違い無いと思います。
また本書にはCDが付属しているのですが、結構本格的な内容です。
本書で解説を見て、CDを聴いて。そしてまた解説を読む。
こんな感じで曲に対しての理解を深めていく事も可能ですね。
まずは本書で有名どころのジャズアルバムの情報を収集してみる事をお勧め致します。
そうすれば何となくのレベルでも「これが好きかも」という印象を持つことが出来ますので、今後のアルバム探しも楽しくなると思います!
感想
以前YouTubeの動画で林家正蔵氏がタモリ氏と熱くジャズについて語っているのを見た事がありました。
かなり昔に収録された番組です。
彼がジャズ好きだと知らず、意外な一面に驚きつつも親しみを感じたのを覚えていますが、その時の熱量が変わらず本書には込められております。
ジャズ入門者の方は勿論ですが、ある程度聴いてきた方にも独自の解釈から新しい発見や感想が出てくる面白い一冊かと思います。
ただ一つ、取り上げられているベーシストが少ない点が残念だと思った所でしょうか(笑)
取り上げるミュージシャンを替えての第2弾が出版される事を期待したいと思います。
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