今回のテーマは『まずは最小限の音だけでソロ!少しだけ理論を用いたベースソロ練習法』です。
ベースソロに関して、これまでにブルーノートスケールやメロディフェイク等を使う練習方法をご紹介させて頂きました。
それぞれ「1つのスケールだけを用いる」「テーマのメロディを少しアレンジしてみる」という方法によるもので、理論的なアプローチ要素はそこまで高くありませんでした。
これはこれでソロの練習は勿論の事、ジャズを楽しむ為に非常に有効な手段ではありますが、今回は多少理論的な頭の働かせ方が必要になってくる練習方法となります。
しかし練習方法自体は決して難しくはありませんし、私も実際にレッスンで実施していた事でもありますので参考にしてみて下さい。
必要になってくる理論は?
理論と言うと身構えてしまうかもしれませんが、アレコレ詰め込む必要はありません。
ほんの少しだけ覚えてみて下さい。
必要となる理論は「コードトーン」です。
「C7のコードトーンは?」と聞かれて即座に回答出来れば、もう完璧です!
ちなみに答えはC、E、G、B♭です。
要するにコードの構成音を理解出来ているかという点がポイントになります。
コードトーンは「ウォーキングベースのラインを作成する為に必要な知識なのでは?」と思われるかもしれませんが、実はソロを構築するのにも重要な要素になりますので、是非習得してみましょう。
まずはコードトーンの把握をする
F Bluesを例にします。
出てくるコードとコードトーンは以下のようになります。
しかしいきなり全部覚えるのは大変です。
私は3度から、5度からというような感じで少しずつ慣れていきました。
コードトーンを使った練習方法
コードトーンの把握が出来たら実践です。
やり方は簡単で、それぞれのコード上でコードトーンを全音符で鳴らすだけです。
(※1小節に2つコードが出てくる所は、それぞれ2分音符で弾いてみて下さい。)
その際は必ず音の響きを確認する為に、iReal Pro等でコードを鳴らしながら練習をするようにして下さい。
「F7」のコード上では3度の「A」を全音符でボーンと弾く。
「B♭」のコード上では3度の「D」を全音符でボーンと弾く。
こんな要領で練習します。
テンポに関しては、最初は自分が出来るレベルまでテンポを落として、徐々に上げれば良いと思います。
例では3度を弾いていきましたが、これを5度や7度でも試してみて下さい。
ソロにおいてルート音を弾いてしまうと、安定感により「終わった&落ち着いた感」が出てしまいますが、ルート音以外のコードトーンを弾いてみると独特の響きや浮遊感を感じる事が出来ると思います。
この練習によって得られる事だけでソロ演奏をしていくのは難しいのですが、ブルーノートスケールと組み合わせてみる等、他のアプローチ方法と組み合わせると効果を発揮してくれるはずです。
F Blues以外の曲でも、是非試してみて下さい。
まとめ
今回は『まずは最小限の音だけでソロ!少しだけ理論を用いたベースソロ練習法』というテーマでお送りしてきました。
・必ずアプリ等でコードを鳴らした状態で練習し、コードの中での響き意識する。
・他のアプローチ方法と組み合わせる事で、ソロの表現を広げる事が出来る。
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